TikiTour1200 2日目。この2日目を無難に乗り切れば、完走が見えてくる・・・はずだった。
昨日は23時に到着をして0時にベッドに入る。朝4時まで一直線。Peteにゆすられ、やっと起きた。睡眠はしっかり取れた。
さっさと準備してスタートだ。
食堂にはもうみんなスタート準備中。
オレもご飯あたため、食べようとしたが、少々箸が進まない・・・この時、体の異変に気がついていれば、少しは違う方向になったかもしれない。
あと、今日は2日目としては少々短めの294kmという距離に気が緩んでいたのかもしれない。5時発で普通に走れば、23時ころには返ることが出来るだろう。
1番の関門であるアーサーズパス250km付近を明るい20時ころ到着すれば、ダウンヒルも薄明るいうちにこなせる。
ダウンヒル基調の残り50kmを3時間で行けば、ちょうど23時に到着・・・なんて皮算用をこの時はしていた。
外に出ると・・・今日も雨。めっちゃ寒い。
2日めのスタート、20km付近まで3つのピークを超える。2つ目のピークを超えるころ・・・腹の上の方にイヤな重い感じがした。
この時、胃薬をドロップバッグに忘れてきたこと、本当に悔やんだ・・・なんとか今日を吐かないで到着すれば、なんとかなる可能性が残るはず。
2015年のPBPと同じパターンの腹の痛みがこのあと襲ってくる。
明るくなって、Whataroa (402 km付近)のカフェで一休み。スタートして約50km、時計を見ると8時半過ぎ。
なんとか液体系なら受け付けてくれる。しかし、どんどんと鈍痛が厳しくなってきた。
ちょっと休むと、少し良くなるが1時間も走ると鈍痛が重くなりドロップダウンする・・・そんなことを繰り返しながら進む。
HARIHARI到着。へろへろ。
雨は降ったりやんだり・・・この寒さもかなり体にダメージを与えていたよう。全然体温が上がらない・・・・
Harihari (433km) のPukeko store and Caféに到着。 10時半。5時間半経過しているのに100km超えていない遅さ・・・やべーなー
ここでも砂糖を入れたホットミルク。なんとか流動食系でFlock Hillにたどり着きたい。
チャンスが有るとすれば、今日はあと200kmで終わりということ。時計を見るとまだ11時前。12時間使っても23時には到着が出来る。
たまに雨が上がる時があるが、気温は全然上がらない・・・レインウェア着込んだままで走る。
Hokitika (507km)のボランティアコントロールへもうすぐ。そんな時前のライダーに追いついた。気がゆるだのか・・・GPS見ずこいつについっていったところ、道に迷いやがった・・・
コントロール探すこと10分以上・・・・やっぱり人は信じず、GPSをきちんと見るんだった。後の祭り。
ボランティアコントロールへ到着。バナナ1本食べる。なんとかまだ食べられるが・・・けっこう厳しい。時計を見ると15時半。
今日のオーバーナイトFlock Hill Stationまで残り134km。8時間で行っても今日中に到着が出来る、現実的だ。
しかし、途中で吐いたら終了だろうな・・・
ちょっと辛く、線路脇の芝生に横になる。稲垣さんの奥さんにサクロンをもらった。ちょっと助かる。コレでなんとかならないか・・・
しかし、10時間以上胃痛とたたかっているので、胃の状態はけっこう良くない。持ち直すか・・・
夕方になり、気温も下がったところで雨も強くなる。このあと画像が1枚もないことに驚愕。相当きていたのだろう。
Otira (590 km)付近でまだ少々明るかったので、19時過ぎだったのだろう。このあたりで雨もかなり降っている。
Arthurs Passの登りでは腹の痛みに耐えられず、オレのRM1200km上ではじめて押して歩いた・・・ヤバイ吐きそう。
登りでも全く体温上がらず。さらに気温が低くなったArthurs Passの下りが猛烈に寒く、体中ががたがた震える・・・雨が雪になっていないことが唯一の救い。しかし、さらに腹が痛くなる。眠気も襲ってきて、フラフラ走る。
真っ暗で分からないが、横に川が流れているのだろう。橋を幾つか渡ったが、そこでフラフラして落ちそうな予感がする。ここでクラッシュして道から外れたら、助からないかも。そんな思いもよぎる。
今日のカットオフは1時半過ぎ・・・このペースでも十分間に合うだろうか。
登り返しがあり、足に力入れた時、立ち止まって3回吐いた・・・ちょっと終わったかな。観念した。
残り10kmくらいのところだっただろうか・・・車が横に止まった。回収車?
大丈夫かと聞かれた。カットオフには時間あったが・・・ダメと答え、回収をしてもらう。体の震えが止まらない。腹も痛い。
雨さえ無ければ、胃薬さえ持っていれば・・・いろんな考えや後悔の気持ちが交錯。
オーバーナイトコントロールのFlock Hill Stationについてからも3回吐いた。
稲垣さんがFlock Hill Stationについたので・・・声をかけた。「吐いちゃいました・・・ダメでした」「あー、もう顔が・・低体温症にもなっていそうだねー」・・・これが最後に交わした言葉だった。
体が冷え切っているので、熱いシャワーで体を温め、泥のように寝た。
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